愛知における強制連行問題の取り組み(4)

●楊東元さん証言 その2 置戸出張所

 

<置戸出張所のこと>

伊屯武華での作業の後、私たちは置戸というところに移動になりました。移動したとき、日本人の監督であるオオシマとキクチという人も一緒に移動したと思います。

置戸では、私たちの班の宿舎は古い木造の民家のような建物でした。そこに班の全員が入れられ、とても入り切れないような狭い状態でした。ほかの班の人たちも、おなじ場所に集まって建っている古い建物にそれぞれ入れられました。

ここでの作業もそれまでと同じような作業でした。

ここで地下足袋を支給された記憶です。日本人から支給されたのはこの地下足袋1足だけでした。作業服も与えられず、日本にいる間ずっと中国から連れてこられたとき着ていたものを着ていました。