井華赤平の何洛柱さん証言(2)

井華赤平に強制連行された中国人・何洛柱さんは、日本での虐待を受けた状況を次のように話しています。

 

炭鉱で住んだところは、木造だった。日本の庶民のほか、朝鮮人も木造の家屋に住んだ。建物は全部木造で、寝るところは大部屋で、雑魚寝した。私たちは300数人で、3、4の部屋に住んだ。炭鉱では、私たちは坑内に入り、石炭を掘り、機械を使ってトロッコを引っ張った。交代で仕事をし、私たちが働いているときは、アメリカ人捕虜は仕事がおわりだった。われわれが仕事を終えるときは、彼らが仕事をした。一回で8時間程度働いた。腹いっぱい食えず、毎日3個の小さいマントウ(蒸したパン)がでた。朝、坑内に入る前に2個受け取り、1個は食べて、もう1個は持って坑内に入り、昼に食べた。夜にもう1個出された。重労働なのに小さいマントウ1個では腹が持たず、多くの者ががまんできなかった。朝配られたとき、我慢できず二つとも食べる者もいた。昼飯時、日本人が検査し、マントウが無いものは殴られた。ある者は懐に石ころをいくつかいれてごまかそうとした。日本人が出させてばれ、そのものも殴られた。このようにみんなは飢えていたが、殴られ、ののしられながら仕事をした。

 

アメリカ人捕虜と交代で働いた現場があったんですね。初めて知りました。