辺野古工事関係者が新型コロナウイルスに感染 辺野古工事は中止せよ

 沖縄県名護市辺野古の工事に従事する男性1名が、新型コロナウイルスに感染していることが明らかになった。玉城知事は17日朝、菅官房長官に電話で工事の中止を求めた。菅官房長官も同日の会見で事実を認めた。

 Q 先ほど沖縄県の玉城知事が、名護市辺野古普天間移設工事に従事する男性が新型コロナウイルスに感染したことを受け、長官に電話で工事の中止を求めたと明らかにしました。事実関係と判断についてお聞かせください。

 A ご指摘の件については、防衛省から普天間飛行場代替施設移設の海上工事に関係した業務に従事する1名が新型コロナウイルスPCR検査を受けたところ、陽性反応が確認されたと報告を受けています。また、事業者である沖縄防衛局としては、本日は、状況の整理を行うため、キャンプ・シュワブ内における工事をいったん中断するということであります。いずれにせよ、防衛省において、ウイルスの感染拡大を防止するため、そこは適切に対応されると思っている。

 琉球新報電子版は、「防衛省は工事関係者のコロナ感染を受け17日の工事を中断しているが、河野氏は『状況の整理をするため』と説明した。今回の感染を受け、受注業者から工事中止を求める意向は示されていないという」と速報した。

 NHK(沖縄放送局)も、「アメリカ軍普天間基地の名護市辺野古への移設工事に従事していた工事関係者1人の感染が確認されたことについて、玉城知事は17日朝菅官房長官に電話し、工事の中止を求めたことを明らかにしました」とニュースを流した。

 同工事を巡っては、オール沖縄会議が感染拡大防止の観点から、辺野古での抗議行動を中止するとともに、政府にたいして工事を中止するよう求めていた。沖縄県では感染者は97人に上り、沖縄県北部でも感染者が出ている。こうした状況の中で、防衛省辺野古の工事を継続することは、沖縄県民の命を危険にさらすものと批判を受けることになるだろう。

 感染の恐れは、建設現場も例外ではない。清水建設西松建設戸田建設東急建設などが、作業員や提携業者の安全確保のため、工事の中断方針を明らかにしている。新型コロナ感染拡大に伴う緊急事態宣言が全国に発令された今、防衛省辺野古の工事を中止せず、工事を継続するのであれば、宣言に背くことになり、許されるものではない。