シュワブを包囲した2000人の「人間の鎖」

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キャンプ・シュワブメーンゲート前を中心に延びた1・3キロの「人間の鎖」=7月22日

 

 沖縄県名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブ前で昨日(7月22日)、「人間の鎖」行動が取り組まれた。午後2時からの1時間、日差し厳しく、33度の中での辺野古新基地断念を求める行動である。「この暑さは、(参加した)みなさんの怒りに煮えたぎる熱い思いでもある」と稲嶺進名護市長は表現し、「翁長雄志知事を支え、陸にも海にも基地は造らせない」と決意を表明した。参加した2000人は、滴り落ちる汗もぬぐわずに大きな拍手を送った。
 玉城デニ―衆院議員は、「あす旧暦6月1日は、沖縄にとって海の恵みに感謝する日」と話しかけた。「神々の物語」の中では、神々が金の鎖で沖縄の島を守ってくれているという。玉城議員は、「人間の鎖」を、その金の鎖になぞらえて、心をつないで基地を包囲する小屋孫の安全を守る行動だと語りかけた。
 沖縄防衛局が護岸工事に4月27日に着手して以降、2000人規模の集会は、3回目だ。
 護岸工事着手1カ月の5月27日は、「K9護岸」に焦点をあてた集会だった。ヘリ基地反対協議会の安次富浩共同代表は、「石材で築いた堤が陸地部分から数十㍍、海中に延びている。その堤の上に鉄板を敷いてクレーンによる石材投下をしているが、ちょっとした風でもクレーンが倒れる恐れがあり、工事がしょっちゅう中断している」と現地報告をしていた。それから1カ月半あまりたった現在、K9護岸は300㍍くらいに延びてはいるが、作業はそこで止まった。防衛局の説明では、「台風シーズンに備えて」テトラポッドを並べているという。そして反対側の「K1護岸」工事を始めた。工事を軌道にのせるためには仮設道路を造って資材を運ぶ段取りになっていたはずだが、仮設道路はできていない。その関連で、建設資材が不足しているのだろうと「読む」向きもある。
 6月10日は、「辺野古新基地建設断固阻止! 共謀罪は廃案へ!」を掲げたシュワブゲート前集会が1800人の参加で開かれた。国会包囲行動に連帯して企画されたもので、主催者は、「共謀罪NO!沖縄実行委員会」。実行委員長の高良鉄美琉球大学教授が、「共謀罪」は基本的人権を侵害し、人間の尊厳まで打ち破っていくと喝破し、「『共謀罪』がターゲットにするであろう新基地建設阻止の運動を強めよう」と呼びかけた。
 海でのたたかいも粘り強く続けられている。6月24日には、護岸工事開始2カ月にあたり、海上パレードを行った。カヌー20艇と抗議船4隻が瀬嵩の浜付近に集結。浜に集まった150人に送り出され、工事地点付近まで海上パレードをおこなった。工事開始から3カ月となる7月25日には、イメージカラーの「ブルー」のものを身につけて海上座り込みを行おうとヘリ基地反対協が呼びかけている。