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安倍政権は辺野古新基地も高江も展望がないまま強行突破をはかろうとしている(2)

 きょう7月21日、沖縄県議会で「米軍北部訓練場ヘリパッド建設に関する意見書」が与党議員の賛成多数で可決した。意見書案は、新垣清涼議員以下26名である。提出者名には宮城一郎さん、亀浜玲子さん、次呂久成崇さん、瀬長美佐雄さん、玉城武光さんら新県議の名も連ねられている。
 意見書の提出理由は「米軍北部訓練場ヘリパッド建設中止を求めることについて関係要路に要請するため」である。この「関係要路」は議会独特の用語だろうが、具体的には内閣総理大臣外務大臣防衛大臣、沖縄及び北方対策担当大臣である。
 可決された意見書全文は以下の通りである。

 米軍北部訓練場においては、東村高江の集落を囲むようにヘリパッドの建設が計画され強行されているが、ヘリパッドの建設は当該地域の自然環境や住民生活へ悪影響を及ぼすものであり、オスプレイの欠陥・危険性に対する県民の不安が増している。
 このような中、沖縄防衛局は、東村高江のN4地区の2カ所のヘリパッドを完成させ、平成27年 2月に米軍に先行提供し 、米軍によるオスプレイの訓練が急増した。オスプレイは昼夜を問わず民間地域の上空を低空飛行し、住民は身体的にも精神的にも限界を超えた騒音・低周波を浴び続け、学校を欠席する児童もいる。
 また、沖縄防衛局は、ヘリパッド建設工事再開に向け 、去る7月11日早朝から県警の機動隊を投入してヘリパッド建設工事に反対する住民らを排除し、工事関係資機材の基地内への搬入を強行するとともに、全国から警察官の大量動員を始めており、このような政府の姿勢は許されるものではない。
 県議会はこれまでも欠陥機オスプレイの配備撤回及び海兵隊の撤退を求める意見書を 可決してきたところであり、海兵隊の訓練施設であるヘリパッド (オスプレイヘリパッド) 建設は到底容認できるものではない。
 よって、本県議会は、県民の生命、安全及び生活環境を守る立場から、政府が米軍北部訓練場ヘリパッド建設を強行に進めることに対し厳重に抗議するとともに、建設を直ちに中 止するよう強く要請する。
 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
                   平成28年 7月 21日
                      沖縄県議会
 ヘリパッド建設阻止の旗幟を鮮明にした、反対の行動を続けている市民を励ます決議だ。
 N4地区の2カ所のヘリパッドの先行提供で如何に高江の人たちが苦しめられているかを明確に示し、あすから県道を封鎖して工事に突入しようとしている段階で、県議会としてもきちんとした対応をしようというものだ。辺野古新基地建設反対とともに、オスプレイの配備反対はこの2年間の各種選挙で繰り返し示されてきた沖縄の民意である。
 意見書は、「建設中止」のただ一点である。「北部訓練場の過半の返還」にヘリパッド建設の条件をつけるなとか、海兵隊のための新基地建設であるから反対だとか、先行提供しているヘリパッドの使用禁止措置を取れといったような意見はあるし、高江の人たちの願いに合致していると思うが、そうしたことは含まれていない。
 県議会本会議で提案者は「県民の民意が踏みにじられ、工事が強行されようとしており、基地に対する考え方の違いはあってもこれなら賛成できるであろうと考えて絞って提案した。自民党オスプレイに反対して建白書に賛成した」と説明した。全会一致を目指しての提案であった。
 ところが自民党は反対した。その反対の主な理由は「意見書によって北部訓練場の過半の返還が遅れるのではないか」「軍特委で現地視察をやるなどもっと議論を深めてから意見書を検討すればいい」といったものであった。
決議を先延ばしにするための議論であり、また、政府の方針に口を出すな、住民の負担は軽減策を考えればいいというところに本音があるのだろう。参院選で歴史的大敗北を喫したにも関わらず、官邸の強硬姿勢に合わせての強気の態度と映る。
 こうした議論にいちいちつきあわされた与党県議のみなさん、本当に精神的にきついだろうと思う。