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米兵女性暴行事件を考える(3)

   嘉陽議員以外の他の議員も異口同音に踏み込んだ対策を県に求めた。準備された決議案にたいしても練り上げるべく、さまざまに意見がだされた。例えば、宛先には容疑者が所属するキャンプ・シュワブ司令官も入れ、ここには直接抗議に行こうとなった。議員のみなさんは、抗議が「通過儀礼的だ」というたびたびの報道を意識されていたかもしれない。そうではなくて、今度こそしっかりした対策を米軍に求めるんだという純粋な気持ちからだったかもしれない。
 委員会の議論では、リバティー制度が米兵犯罪の防止に役立っていないとの指摘が相次ぎ、米軍が行っている研修が形だけではないか、県として内容についてものを申すべきではないかとの疑問も向けられた。
 基地対策課長は「新任米兵には1日おこなわれて」おり、その「内容は、沖縄での生活の仕方や文化などの講話である」と答えた。この程度のことで研修といえるのか、そういういらだちがあったかもしれない。
 嘉陽議員の「アメリカの州軍が交代でやってきており、犯罪防止がひきつがれないのであれば、踏み込んだ対策が必要ではないか」という提起は非常に重要だ。

 昨年1年間に、嘉手納基地には米国本土から外来機が4度、飛来し、配備された。だいたい2,3カ月程度の訓練を経て、本国に帰っていく。部隊は交代するが、常時、十数機の戦闘機が常駐していることになっている。しかも、隊員は交代するから、沖縄で事件・事故を起こしたら日米同盟に大きな支障をもたらすから、絶対に問題を起こすなということが徹底することはかなり難題であることを今回の事件は突き付けているようでもある。

 残念ながら知事公室長は「研修内容、カリキュラムについても積極的に調べていく」という答えにとどまった。
 社民・護憲ネットワークの新里米吉県議は、リバティー制度に抜け道があるのではないかとただした。
 リバティー制度というのは米兵の行動規範をさだめたもので、ありていに言えば、基地の外で飲んでもいいが、基地の門限は午後10時だとする内部的な取り決めだ。
 米軍は、2012年10月に本島中部で発生した2米兵による集団女性暴行致傷事件を受け、沖縄を含む在日米軍全兵士の深夜外出禁止を実施。13年2月には一定の階級以上の兵士の夜間外出を認めたが飲酒は全面禁止にしていたが、同年5月からは午後6時~10時までレストランなどで缶ビール2本程度の飲酒を認めていた。
 事件・事故が起こると、「反省」を示すために米兵の外出禁止令をだし、ほとぼりが冷めたころに、外出制限、飲酒制限を緩和する―こういうことが繰り返されてきた。
 新里県議は、午後9時ころ酒を飲みに基地をでて、深夜2時、3時になると、リバティーにひっかかるから明け方まで飲むことになっているのではないか、リバティーに抜け道があるのではないかと指摘した。なるほど、節度ある飲酒を促すどころから、一晩中飲み続ける方向に誘導する制度といっていいのかもしれない。
 社大党の比嘉京子県議は、「全面的な外出禁止を提起すべきだ」と求めた。
 決議案の要求項目の一つに「休暇時等の行動実態調査等を行い、その内容や実施状況等を県民に公表すること」とある。ぜひ実現していただきたい。