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熊谷組與瀬作業所の就労顛末報告書(6)

二、移入配置及送還事情

一、概況 青島乗船後海上平穏ニシテ無事航海ヲ終リタルモ、俘虜生活中ノ営養失調過度ノ船中疲労ニ依リ下関入港後、風雨ノ都合ニテ下船遷延セル際、船中ニテ死亡者三名翌日下船ニ至リテ検疫所ニ於テ死亡者一名ヲ出ス。事業場側ヨリ出向ノ職員アルモ連絡不能ノ折、乗船セル船会社員ノ好意ニヨリ死体ノ處理火葬手續ヲ了ス。尚下関上陸後、事業場側職員ト連絡ヲ取リ一名派遣シテ火葬迄附添ノタメ残留セシム。

二、移入状況

(一)概要 昭和十九年四月一日別冊[民国]三十三年度第三回(訓)華人労務者対日供出実施細目通リ契約。供出人員三〇〇名満二ケ年●(但シ北京及済南各訓練所入所中ノ元俘虜)。組織ハ隊編成トナシ規定ノ隊長、書記、班長、炊事長ヲ附シ所要ノ輸送中ノ食糧ヲ負擔、給與携帯セシメ四月一日附ヲ以テ引渡完了。供出、輸送、運賃、警戒費ノ一切ハ事業場側ノ負担トス。其他輸送中ノ傷害、災害ハ別則災害扶助規定ニ準ズ。

当初済南訓練所ニ於テ三〇〇名供出ヨ豫定ナルモ都合ニヨリ変更、北京二〇〇名済南ニ於テ合流ス。済南出発前夜、訓練所ニ於テ訓練生(華労)各班長、隊長ト会食シ意見ノ交換。事業場ノ概要ニツキ種々懇談シ出発後ハ車中、船中ヲ問ハズ華労出入ヲ許シ種々艱談(?)セルタメ到着迄ノ間ニ相当ノ安心感ヲ與フ。

(二)募集状況 契約人員二九六名募集地ハ済南北京両訓練所訓練生ニシテ華北労工協会ノ指示通リ事業場側引率者之ヲ受領ス。