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強制連行被害者の中国での提訴の状況

 中国で起きている強制連行被害者の提訴の状況を整理しました。裁判所が正式受理を明らかにしているのは、北京市第1中級人民法院(地裁)だけで、他の5裁判所の意向は、明らかにはされていません。各提訴の訴えの内容は、かなりバラエティーに富んでいます。まず、被告ですが、三菱マテリアルと日本コークスは共通していますが、それ以外に日本政府を加えているもの、現地法人をあげているものもあります。賠償金額も1人当たり100万元、120万元、180万元とばらばらです。謝罪の仕方にも違いが見られます。中国の裁判所が被害者敗訴の判決をだすことは考えにくいのですが、同時期の裁判で、ほぼ同じ被害内容にたいし賠償額が大きくことなることはないでしょうから、裁判所の判断は最初に出た判決に右へならえとなるのでしょうか。しかし、被告の違いは、どうするのでしょうか。中国の裁判制度には「代表訴訟」というしくみがあるのだそうです。極端にいえば強制連行被害者1人が、他の4万人の被害者の請求を代表して裁判をおこない、裁判をおこさなかった被害者も出された判決結果にしたがって賠償金を受け取ることができます。それなら5つも6つも裁判をすることはありません。北京市第1中級人民法院が、個別の訴訟として審理するのか、「代表訴訟」という位置づけで審理するのか、そういうことがまだ検討中なのかもしれません。 

 

強制連行被害者の中国での提訴の状況

2月26日  被害者や遺族計37人が北京市第1中級人民法院(地裁)に提訴

            被告=三菱マテリアル日本コークス工業(旧三井鉱山

      請求=1人当たり100万元(約1700万円)と中国の11紙、

日本の5紙に中国語と日本語による謝罪広告掲載

       注:318日、裁判所が正式受理。原告は40人。審理開始は数カ月ごと見られる

3月24日     河北省の元労工と遺族12人が唐山市の唐山市中級人民法院(地裁)に提訴

      被告=日本政府と三菱マテリアル、日本コークス

      請求=1人当たり180万元(約3000万円) の損害賠償と謝

     注:3月6日に12人で提訴したが受理されなかったため再度、19人が訴状

          出。正式受理されていない

3月28日      河北省の被害者・遺族25人が河北省滄州市の裁判所に提訴

         被告=三菱マテリアル

         請求=1人当たり日本円で約2000万円(120万元)の損害賠償と謝

3月28日      河北省の被害者・遺族19人が河北省衡水市の人民法院訴状を提出

         被告=三菱マテリアル

         請求=1人当たり日本円で約2000万円(120万元)の損害賠償と謝

4月2日       河北省の被害者・遺族149人が河北省高級人民法(高裁、石家荘)に提訴

      被告=三菱マテリアル

請求=総額22700万元(38億円)(死亡者に200万元(3200)帰国

した被害者に150万元(2400万円) )▽日中両国の新聞への謝罪広告掲、

教科書への記載 ▽強制連行の記念館の設立

4月15日   山東省の元労工700人と遺族が山東省高級人民法院(高裁、済南市)に提訴

      被告=烟台三菱水泥有限公司と三菱商事(青島)有限公司(三菱マテリア

            ルの現地法人)

      請求=1人につき100万元人民元▽中国の有力メディアに謝罪声明掲載

            ▽済南か青島に記念碑、又は記念館などを設立する