井華赤平の何洛柱さん証言(4)

井華赤平の何洛柱証言のつづき

 

日本人は、わたしたち労工を全部で8つの大隊に分けた。私は第3大隊である。各大隊には3人の中隊長がおり、さらにいくつかの班長がいた。私たちは腹が減って我慢できないので、厨房にいって食べ物を貰おうとした。死んでも構わない。飢えて死ぬか、銃殺されるかである。厨房にいるのも中国人だ。だから銃はない。あとで隊長に言った。「私たちの空腹は堪えがたい。少しふやしてくれないか」。隊長は日本人に一度伝えたが、増えなかった。後で、(労働)時間が長くなったが、食事量は増えない。そのためいよいよ飢え、私たちは外へでたとき、路上の草をこっそり食べた。食べた草は少し甘さがあったが、それは、めちゃくちゃ腹がすいていたからだ。

北海道はたいへん寒く、いつも雪が降っている。私達はそこにいたとき、半年は雪が降った。雪が降っても日本人は私達に仕事をさせた。雪が深く積もり、道がない。私達に雪を踏ませた。私達はぼろぼろの靴で、歩いて雪を踏み固め、道をつくった。私達の足は凍傷になり、皮膚が破れたが、むろん日本人は治療しなかった。