イトムカ探訪(2)

 知人は、2種類の地形図を用意していました。新しい地形図には、選鉱場への道は描かれておらず、古い方の地形図には破線が描かれていました。

つまり、古い時期に作成されたときにはまだ「廃道」と表示されるくらいには痕跡がはっきりあったが、新しく作成された段階では、「廃道」の痕跡も明瞭ではないということでしょう。

私たちは、等高線とほぼ並行して走っているのでなんとか迷わずに「選鉱場」の上部にたどりつけるのではないかと考えて、歩きだしました。

雑草が生い茂り、水たまりも至る所にあり、革靴で歩くのはちょっと無理。知人が車に積んでいた長靴を借りました(おそろしく準備のいいこと! 感謝)。15分ほど歩いたでしょうか。前方に赤い屋根。選鉱場の建物上部を裏側から見ているのでした。

眼下には、野村興産のイトムカ鉱業所が見えてきました。

 

戦後、鉱山は閉山(野村鉱業)しましたが、1973年に含水銀廃棄物の処理をおこなう企業として再出発(野村興産)しています。敷地の外れにグラウンドがあり(写真には写っていない左の方)、重機が数台動いていました。スクラップを埋め立てているようです。