オホーツク民衆史講座と中国人強制連行(3)

九七講「イトムカの朝鮮人・中国人」の続きです。

(イ) イトムカ鉱山現地調査

すでに大雪の山並みは雪化粧。イトムカは高い所なので自動車のタイヤをスパイクにはきかえた。四十数名の参加。先に証言された生き埋めの現場への途中で、逃亡してきた朝鮮人を助けた場所、逃げきれず死亡した人を運んだ場所などを確認しつつ、逃亡が沢づたいに行なわれたこと、見張りはそれを知っていて関所をつくり捕まえて足をいためつけることなどを知った。

生き埋めの場所は、沈澱池の土手下の林のなかであった。熊笹の繁るその場所は、 今も昔の名残りをとどめており、この場所を確認した時は証言をはじめて聞いた時のショックに加え、現実の厳粛さが、参加者の胸に深くつきささった。時間不足と熊笹のため発掘は次の機会にすることにした。

 

(ハ)講座

(イトムカの労働の聞き取りとして、弦巻宏史氏が厚和小学校に赴任していた5年間に1516軒で聞いた話として報告。いずれも朝鮮人労働に関するもので、中国人労働に関する話はなかったので、略)