山西省の捕虜収容所と強制連行(1)
最近、1944年~47年ころに中国山西省にいたという人たちから話を聞きました。「山西省から日本に強制連行された中国人がいたことはご存じですか」とお聞きしましたが、ご存じの方はありませんでした。といっても、それで山西省では日本への強制連行がなかったということにはなりません。もっとたくさんの人に聞けば、かかわっていたと言う人がでてくるかもしれません。
2012年10月18日の「中国新聞網」が、「太原工程隊」の遺跡が現存していることを伝えています。それが捕虜収容所?と思われるでしょうが、そうなのです。
記事は、「山西省太原山西機器製造工場内にある太原工程隊旧跡。太原工程隊は日本の侵略者が1938年6月に中国で設立した比較的規模の大きな捕虜収容所の一つで、対外的には『工程隊』という名称で知られた。旧跡には現在、レンガ造りの建物が残されている。太原市文物局文物所の任紅敏所長によると、同収容所は1938年6月に建設され、1945年8月までのべ6万人以上が収容された、中国で現存する日本の侵略者が中国の捕虜を収容する捕虜収容所である」と解説しています。