辺野古新基地建設に伴うサンゴの移植問題(2)

(2)工事予定海域でのサンゴ生息調査と環境監視等委員会への報告 沖縄防衛局は、環境省が策定した「海洋生物レッドリスト (2017)」にオキナワハマサンゴ等の15種のサンゴ類が掲載されたことを受け、2017年6月26日から9月18日にかけて辺野古新基…

辺野古新基地建設に伴うサンゴの移植問題(1)

(1)沖縄防衛局のサンゴ採捕問題の視点 沖縄防衛局は2017年10月26日、沖縄県に「普天間飛行場代替施設建設事業に係る環境影響評価書に基づく環境保全措置を目的とした造礁サンゴ類の移植技術に関する試験研究」を目的に、「沖縄県漁業調整規則第33…

オスプレイ部品落下で沖縄県議会が抗議決議

沖縄県議会は2月21日、普天間基地所属の米軍MV22オスプレイがエンジン吸気口を落下させた事故に抗議する日本政府宛ての意見書と米軍にたいする抗議決議を全会一致で可決した。(意見書と抗議決議は、同文) オスプレイが落とした部品は、9日午前、う…

南洋戦・フィリピン戦における一般民間人の被害救済を放棄した判決

1月23日、那覇地方裁判所は、「南洋戦・フィリピン戦」被害・国家賠償訴訟で、被害原告の訴えを却下する判決を出した。戦後70年たってもなお、一般民間人の戦争被害が救済されないことが許されてよいはずがない。弁護団と原告は、判決後、記者会見を行い、…

オスプレイ配備に沖縄の首長の7割が依然反対

琉球新報は1月15日付で、沖縄県内41市長村長の約7割がオスプレイの配備撤回を求めていることがアンケート調査で分かったとする記事を掲載した。2016年12月に名護市安部海岸に墜落するなどして事故率の上がるオスプレイだが、そのアンケートに首…

相次ぐ米軍ヘリ不時着事故

米軍UH1ヘリ、AH1ヘリの不時着事故について沖縄県議会米軍基地関係特別委員会が1月11日、開かれた。説明委員として出席した謝花喜一郎知事公室長は、事故の概要を説明する中で、「米軍機は、この1年間に約30件もの墜落・不時着・炎上・緊急着陸などを繰り…

日本の防衛相はなぜ、ハリス司令官の「不時着は、安全な場所で満足」発言を批判しなかったのか

小野寺五典防衛相は日本時間10日、米国ハワイでハリス米太平洋軍司令官と会談した。この会談の中で頻発している沖縄での米軍機事故・トラブルについても取り上げられている。以下、防衛省がHPに掲載した「臨時記者会見概要」による。 小野寺防衛相 (北朝…

沖縄戦訴訟控訴審判決(2)

「国家無答責」と日本軍の不法行為について福岡高裁那覇支部判決がどのように扱ったかを見る前に、史実として日本軍がどのような不法行為をおこなったかを押さえておきたい。 控訴人側は、国が責任を負うべき不法行為の一つに、1944年10月10日の大空…

沖縄戦訴訟控訴審判決(1)

福岡高裁那覇支部は2017年11月30日、沖縄戦民間人被害国家賠償訴訟について控訴人の請求を退ける判決を出しました。多見谷寿郎裁判長は「軍の統制下で組織的に自殺を教唆、手助けしたことにより生じた」と沖縄戦特有の被害実態に言及したことや1審…

米ジュゴン訴訟報告会から

名護市辺野古の基地建設がジュゴンに悪影響を与えるとして沖縄県民3人と日米の環境保護団体などが米国防総省を相手に工事の中止を求めた米ジュゴン訴訟で、サンフランシスコ連邦地裁は来年5月24日に審理を行うことが決定しています。現在は、5月のヒヤリ…

「たたかう民意」と総選挙(3)

1区ではどうか。 「比例(代表選挙)を軸に」ということが基本方針になっている共産党ですが、那覇市では比例選挙のことはほとんど言わず、「オール沖縄の赤嶺」と小選挙区に絞っていました。これで比例は共産党以外の政党(立憲民主党とか社民党とか)にと…

「たたかう民意」と総選挙(2)

今回の衆院選で、沖縄では、辺野古新基地建設問題が最大の争点になりましたが、高江でのCH53Eの炎上もこれに重なりました。 選挙のテコ入れで沖縄入りした岸田文雄政調会長は、急遽、日程を変更し、ヘリ炎上翌日に東村役場を訪れ、村長に自民党としても政府…

「たたかう民意」と総選挙(1)

沖縄の今回の総選挙は、4つある小選挙区のうちオール沖縄は1-3区で勝利し、4区は接戦でしたが、自民に議席を奪われました。「オール沖縄の一角がくずれた」という見方が蔓延しているようです。表層だけ見ていると、そう見えるでしょう。しかし、もっと…

那覇市内の朝鮮人強制連行・強制労働跡を訪ねる(2)

『恨 朝鮮人軍夫の沖縄戦』(海野福寿・権丙卓)P155をテキストに、強制連行された朝鮮人らの那覇市内での足跡(安里の練兵場、天妃国民学校、美栄橋の積徳女学校、那覇港、城岳)訪ねたことを8月21日のブログで書いた。その続きである。 これらの場所…

沖縄での朝鮮人強制連行 1972年の「第二次大戦時沖縄朝鮮人強制連行虐殺真相調査団」報告書を読む

「沖縄の日本復帰を契機として、かつて沖縄戦に強制連行された朝鮮人にたいする虐待、虐殺の実態と真相を調査」する目的で、日本の弁護士3人、評論家1人、在日本朝鮮人総連合会4人の構成で「第二次大戦時沖縄朝鮮人強制連行虐殺真相調査団」が結成され、1…

那覇市内の朝鮮人強制連行・強制労働跡を訪ねる

写真は、現在の那覇埠頭。朝鮮半島から連行されてきた「軍夫」はここで港湾荷役をさせられたのだろうか。 『恨 朝鮮人軍夫の沖縄戦』(海野福寿・権丙卓)P155をテキストに、朝鮮人が強制労働をさせられた那覇市内の場所を訪ねてみた。あくまで推定で、厳…

安倍政権と機動隊による辺野古での人権侵害調査

上の写真は、7月25日のゲート前の強制排除。機動隊員2人に抱えられ、移動させられているこの男性は傘をたたんでいて全身濡れている。おそらく、仲間や機動隊員を傷つけないようにと考えたのだろう。どんな状況でも周りの人への配慮を忘れない、辺野古新基…

K9護岸工事は本体工事ではなく仮設工事だった 北上田氏が解明

8月3日、辺野古のゲート前で、北上田毅さんからK9護岸工事は防衛局資料では本体工事ではなく、仮設工事であることが分かったと聞いた。「情報開示請求で入手した防衛局とK9護岸の受注業者の間で作成された『仮設工事 詳細施工計画書』では、『仮設工』と書…

辺野古の浜での抗議集会

「違法作業をやめよ! 沖縄の海を守れ!」。7月25日午前中、抗議船やカヌーに乗った150人の「海上座り込み」が行われ、ヘリ基地反対協の安次富浩共同代表は、「知事のあらたなたたかいが始まった翌日に大きな海上行動ができた」と誇らしげに語った。 …

シュワブを包囲した2000人の「人間の鎖」

キャンプ・シュワブメーンゲート前を中心に延びた1・3キロの「人間の鎖」=7月22日 沖縄県名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブ前で昨日(7月22日)、「人間の鎖」行動が取り組まれた。午後2時からの1時間、日差し厳しく、33度の中での辺野古新…

辺野古工事阻止、共謀罪廃案に シュワブゲート前集会

「辺野古工事阻止! 共謀罪は廃案に!」を掲げた集会で訴える、前列左から、仲村未央県議、伊波洋一参院議員、高良鉄美教授、三宅俊司弁護士。 昨日6月10日、米軍キャンプ・シュワブゲート前で1800人が結集する集会が開かれた。辺野古工事阻止と共謀…

K9護岸工事ストップ! キャンプシュワブ前県民集会

隣の人と手をつなぎ万歳する「オール沖縄方式」で団結がんばろーを三唱する集会参加者 26日、「辺野古基地を造らせないオール沖縄会議」の呼びかけで、米軍キャンプ・シュワブゲート前で県民集会が開かれた。 県民集会は午前11時からだが、7時半には20…

辺野古護岸工事着工に知事怒り 

沖縄防衛局は、今日(4月25日)、辺野古の護岸工事に着手したと発表した。 けさ、辺野古に行っていた人から、「ネットに石を詰めたものを5個、クレーンで波打ち際に置いただけですよ。ほどなく、ビニールをかけていましたから、今日はこれで終わりでしょ…

自民党沖縄県連が辺野古容認 安倍政権と一体となって県民世論に挑戦

自民党沖縄県連の大会が昨日(2017年4月8日)那覇市内で開かれた。多くのメディアが、普天間基地の移設先について「辺野古を含めたあらゆる選択肢を排除しない」としていた方針を転換し、「辺野古容認」とした点に焦点をあてて報道したが、それは当然であろ…

キャンプ・シュワブゲート前での県民集会決議文

下に掲げるのは3月25日に辺野古のキャンプ・シュワブゲート前で開かれた県民集会の決議文である。「弾圧は抵抗を呼ぶ。抵抗は友を呼ぶ」。瀬長亀次郎さんのよく知られた言葉だ。闘い続ければ、必ず理解するものが増え、闘いの輪に加わってくれるーこの強い…

埋め立て承認撤回必ずやります 翁長知事力強く表明

3・25辺野古県民集会に参加した翁長知事 きょう3月25日、キャンプ・シュワブゲート前で「違法な埋め立て工事の即時中止・辺野古新基地建設断念を求める県民集会」が開かれ、翁長雄志知事があいさつした。「埋め立て承認の撤回は必ずやります」。時期こ…

赤嶺政賢衆院議員の時局講演 辺野古新基地建設などの沖縄問題を語る(2)

今、国は、高江のヘリパッドは完成したとか言いながら、工事をやっている。辺野古工事もコンクリートブロックをどんどん投下している。県民に諦めさせようという政府の狙いもあると思うが、諦めても米軍基地と沖縄県民との矛盾は基地がある限り拡大していく…

赤嶺政賢衆院議員の時局講演 辺野古新基地建設などの沖縄問題を語る(1)

日本共産党の赤嶺政賢衆院議員が、11日に開かれた新日本婦人の会沖縄県本部の学習会で時局講演を行った。そのうちの沖縄に関する部分を要約する。 沖縄で安倍内閣をだいぶ追い詰めました。オスプレイの名護市安部での墜落の問題を50分、追及しました。政…

翁長知事、稲嶺市長の訪米活動(2)

現在、沖縄県議会2月定例会が開会中だが、翁長知事を攻撃する論点として、①“最高裁で県は敗訴したから、埋め立て承認の撤回はせず、新基地建設に協力せよ”②知事訪米の成果はなかった―などである。知事も与党3会派も精力的に反論しているが、ここでは②につ…

翁長知事、稲嶺市長の訪米活動(1)

辺野古の帰りに名護市役所に立ち寄り、名護市広報「市民のひろば3月号」をいただいてきた。「稲嶺進市長訪米報告」が特集されている。稲嶺市長の訪米は5度目ということで、これまでの積み重ねで、ワシントンに人脈もしっかりお持ちなのだろう。以下、稲嶺…